2009年5月30日土曜日

シャブオット、その2

ユダヤ宗教暦シヴァンの月6日のシャブオットの起こりを、前回は収穫祭としました。これは一側面で、宗教的ユダヤ人にとってそれ以上に大切な側面はやはりこれでしょう。


2)トーラーを授かったことの記念祭

ユダヤ教の伝統では、ペサフの出来事から7週間後に、モーセは神より律法を授かったとされています。この伝統にともない、宗教的ユダヤ人はシャブオット前夜から夜通しトーラーを読み、(エルサレム周辺の宗教的ユダヤ人なら)夜明け前に神殿の嘆きの壁に集結して礼拝をささげます(写真)。


ペサフから律法授与の一連の出来事は「なぜ神はユダヤ人をエジプトから解放したのか?」「それは律法を与えるため」というユダヤ教的問答を介して完結したストーリーになります。これはモーセに律法を与えた神が「わたしは、あなたをエジプトの国、奴隷の家から連れ出した、あなたの神、主である」と“ペサフの奇しい神”と自らを同一させたこの言葉からも明確でしょう(出エジプト記20章2節)。しかし完結したストーリーでも「律法を守ることによってどの様な結実があるのか」という問いかけにより、人間の側では新たな出発をきることになります。


この点ではシャブオットは収穫祭以上に厳粛です。ヤハウェ神から律法[トーラー:教え]を授かり、これに聴き、これに従う宗教の起源とも考えられているからです。とはいえ、今日イスラエル国内の多くのユダヤ人は、律法を厳守する正統派ではなく世俗派もしくは伝統派の人たちです。


祈り)聖書を読むとペサフと収穫の喜びには順序があり、”ペサフの救い”と”律法授与”にもまた順序があります。ペサフから7週間後、大地を祝福して収穫をもたらす神が同時に「神のおきて」を教え守らせました。救われた者に対するこの神の配慮をもっと深く知ることができますように。

写真)www.jerusalemperspective.com


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4 コメント:

Hippy Monday☆ さんのコメント...

sunny+K さん。

私いつも不思議に思うのが、ヘブライ人、どうして海を渡って来たんだろうって、エジプトとシナイ半島は陸路でもつながっていますよね。

これはやはり、神の導きが陸路ではなく海路(と、この場合この表現が的確か??)ということで私は理解しています。まず、私はユダヤ教とでもクリスチャンでもないということを前提に話をしています、単なるイスラエルが好きな日本人です(笑)

なんだか、時々へんな質問ばかりしてすみません。sunny+K さんのクリスチャンと言う目での見解をうかがえたらと思いましてコメントしました。

sunny+K さんのコメント...

momojo さん、
ご質問への答えは、簡単なようで答えを探すのに時間がかかりました。ヘブライ人は海を渉ったのではなく、大いなる方(聖書の神)によって”渉らされた”、というのがより聖書的な答え方になります。momojo さんの、それは何故かという質問には「海を渉らせた神」に本来は聞きたいところです。もし答えるとしたら、それは子々孫々にこの出来事が「ユダヤ人自らの力で乗り越えた、やり遂げた出来事」とならず、あくまで神の側の圧倒的な力による奇跡として語り継がれるためだったとお答えます。なぜなら、例えば詩篇の77篇を読むと、後に海を渉ったヘブライ人の子孫たちの、この出来事に対する姿勢や捉え方が見えてくるからです。

sunny+K さんのコメント...
このコメントは投稿者によって削除されました。
Hippy Monday☆ さんのコメント...

sunny+K さん、ありがとうございます、お返事嬉しかったです。私の周りには世俗派のユダヤ人しかいなく、また、私自身聖書を読んだこともなく、ペサハのことは映画などで知っているだけです。

何故かという質問には「海を渉らせた神」に本来は聞きたいところです。。。。言われてみると、確かにそうですよね(笑)

でも、きっと聖書に名に書かれているのかなって思ったのです。

お時間をさいていただきまして、ありがとうございます!!


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