2009年10月13日火曜日

お正月明けの報告:社会面

イスラエルのお正月の前後からスコット週にかけて報道されたニュースをかいつまんでリストにしてみました。各記事は、ユダヤ人社会への影響度の大きさを考慮して私的視点で取り上げています。


9月14日:訓練飛行中のF16戦闘機が墜落し、アサフ・ラモン飛行士(21才)が死亡しました。アサフ君の父は、2003年、米スペースシャトルの事故で死亡したイラン・ラモン氏(イスラエル初の宇宙飛行士)の息子でした。アサフ君は父の死後、父を目標にパイロットの訓練を続け、トップの成績で卒業したばかりでした(写真)。アサフ君の母は「なぜ死んだの。私が先よ。私を葬るのはあなたの役目でしょ。何百人の孫達に見守られて、安らかに老いて死にたかったのに。」と泣き崩れました。ペレス大統領やネタニヤフ首相を含む、全国民がこの悲報に心を痛めました



9月16日:昨年末から3週間続いたガザ戦争に関する国連調査団のレポートが出されました。レポートの報告は、リチャード・ゴールドストーン団長(南アフリカ共和国出身のユダヤ人:写真の人物)によって書かれ、その内容は、ガザ戦争がハマス側の8年間におよぶ攻撃を封鎖するためだったというイスラエル側の主張を退け、一方的にイスラエルに戦争責任を問うものでした。又この内容は、世界各地で起きているイスラエル・バッシングを肯定するかたちになりました。このため、イスラエル国内の全ユダヤ人は衝撃を受け「ユダヤ人であるゴールドストーンに裏切られた」と口々に言いました。国民の声を代表し、ペレス大統領は「この報告は歴史を曲げ、あざけっている」とその内容を批判しました。数日後、米国務省も、この内容はハマスの違反行為には殆ど触れず、一方的に断罪していると非難しました。



9月16日:米国の俳優や監督らがイスラエル映画を上映したトロント映画祭をボイコットしました。ボイコットの理由:映画を通してイスラエル市民の暮らしを描き、イスラエルの国があたかも普通の国だと見せかけており、こうした映画作りが「イスラエル政府のプロパガンダ」だからだ、というもの。映画好きなイスラエル人は、この理由に憤怒しました。


9月17日:99歳で死去したエルサレム在住の超正統派の女性(ラヘル・クリシェフスキさん:写真の人物)が、約1400人の子孫を残して話題になりました。ラヘルさんには7人の息子と4人の娘がおり、それぞれが結婚し母に倣って10人以上もの子供を設け、次ぎの世代も祖母に倣って子沢山。ラヘルさんには孫の孫までおり、クリシェフスキ家では正確な子孫の数は不明とのことです。

9月22日:米国で、オバマ大統領、ネタニヤフ首相、アッバス議長の三者会談が開かれました。雰囲気は固く、写真撮影程度に終わりました。オバマ大統領は、イスラエルとパレスチナがどちらも和平交渉を渋っていると不満を示しました。


10月2日:ガザで誘拐されたシャリート兵士(23歳)の最近のビデオ映像と引き換えに、パレスチナ人女性の囚人20名(!)を釈放することで、ハマスとイスラエルが合意し実施されました。このビデオは9月14日に撮られた、シャリート兵士の生存を証明する3分間の映像です。写真は、この時の映像で流れたシャリート兵。この3分間の映像と引き換えに釈放された女性囚人たちとアラブ系コミュニティーは歓喜の声をあげました。シャリート兵士の父は、息子の生存に安堵したものの、高まるシャリート兵士解放への国民の期待には沈黙しました。閣僚の間では、シャリート兵士解放のために、何人のハマスのテロリストを引き換えにするかと議論が始っています。



10月6日:国連(UNRWA)が運営するパレスチナの学校では、これまでホロコーストを教えていませんでしたが、近日中にそれを見直すことになりました。現在、シリア、レバノン、ヨルダンの3国にある国連学校ではホロコーストの史実をアラブ人の子供たちに教えていません。エルサレム・ポスト紙


10月7日:イスラエルのアダ・ヨナス教授がノーベル化学賞を受賞しました(写真)。ネタニヤフ首相は「国の誇り」だとヨナス教授の功績をたたえました。イスラエル人のノーベル賞受賞者はこれで9人となりました。受賞式は、来る12月10日、ストックホルムで。エルサレム・ポスト紙。ノーベル文学賞にノミネートされていたイスラエル人作家のアモス・オズ氏は惜しくも受賞を逃しました。

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