2009年6月18日木曜日

オバマ政権、支持率低下、6%に

エルサレムポスト紙の世論調査機関「スミス・リサーチ・ポール」によると、イスラエル国内でのオバマ政権への支持率は、先月の31%から6%へ急降下したと発表しました。このイスラエル市民の世論統計は、去る14日(日)のネタニヤフ首相の外交方針演説後を反映したものです。これはサンプル統計なので、国民全体の統計ではありませんが、それによると50%がオバマ氏はパレスチナ寄りであると回答しました。ちなみに36%が「彼は公平である」8%が「回答できない」としました。オバマ氏とブッシュ前米大統領を対照させた質問へは、88%が「ブッシュ氏はイスラエルを支持した」と答えました。

参考)エルサレム・ポスト紙['6% see US administration as pro-Israel'

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2009年6月13日土曜日

テルアビブ市で5組の同性婚!

2009年の今年、テルアビブは熱い! というのも先月イスラエルが建国61周年を祝っていた同じ頃、テルアビブは、町が誕生して100年を迎えた記念イベントで盛り上がっていたからです。(*) この祝賀ムードは夏一杯続きそう‥‥。(もしイベント情報が欲しい方は、ここからご覧下さい。)そして、それに加えて6月12日(金)にゲイバレードがありました。この町でのゲイパレードはもう11年も続いているそうで、今回は、テルアビブ市の後援で、パレード後には3組のレズビアンと2組のゲイ達の同性婚が華やかに施行されました。国会議員で同性愛者であることを公表しているニザン・ホロビッツ氏は、ハアレツ紙からのインタビューに「今後このような同性婚がテルアビブ市だけに限らずイスラエル各地で施行されることを願う。結婚[の定義や対象]が、男女間に加え、男性同士や女性同士にも広がっていくなら、その時こそがイスラエルにとり超正統派による独占社会からの解放だ。」と語りました。


今回の第11回目のゲイパレードは、テルアビブ市の海岸沿いでもたれ、およそ2万人がこれに参加しました。そこには、すでに公表しているゲイの著名人も集い、賑わったようです。テルアビブ市は宗教的なユダヤ人からは相当の非難を受けたようですが、市長は「自由な町テルアビブ」というスローガンを貫き、反対派を退けました。
[参考記事:ハアレツ紙:http://www.haaretz.com/hasen/spages/1092351.html

祈り)テルアビブが熱い、とはいえ個人的には、冷や汗がでる熱さです。この町は「自由」というコンセプトを同性婚へまで広げてしまいました。世界からは聖書の民として写るユダヤ人でも、この町には異邦人と全く変わらない姿があります。シャブオット祭を終えたばかりですが、聖書の教えそのものが一部の市民には足かせなのでしょうか。それとも超正統派の冠婚葬祭に関する管理体制が重荷なのでしょうか。聖書の神が定めた男女間の愛と結婚を、聖書の民であるからこそもっと満喫できますように。

*テルアビブは、近代ユダヤ史のなかでは、最初のユダヤ人によるユダヤ人のための都市として記されています。テルアビブ市は今から100年前の1909年4月11日(この地にイスラエル国が建国される40年程前)、66組のユダヤ人家族がヤッフォ海岸に集まり、定住し始めたことが起源となっています。1920年代、30年代には大量に移民が押し寄せ、現代デザインの源流ともいわれるバウハウス様式を取り入れた近代都市に変貌をとげていきました。現在この町には40万人が住み、テルアビブ郊外の周辺地域を含めればその数は3倍に増し、都市別人口一位のエルサレムをしのいでトップに立ちます。今日テルアビブは、宗教、歴史、政治の中心であるエルサレムとは対象的に、国内の近代アート、ファッション、文化、音楽の中心地です。

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2009年6月6日土曜日

カイロ大学でのオバマ氏の演説

6月4日、オバマ米大統領は、エジプトのカイロ大学でイスラム世界に向けた演説をしました。その演説の中で、イスラエル・パレスチナ問題に言及し「2国家共存以外に解決策はない」と述べ、パレスチナ国家樹立を目指す姿勢を明確にしました。

演説の中でオバマ氏は、パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの武装闘争を非難しましたが、イスラエル政府への要求も含まれており、ヨルダン川西岸へのユダヤ人入植地建設の凍結を強く求めました。


今回、イスラエルのニュース記事の中で気になる点がありました。それはオバマ氏がイスラム教圏との関係回復を目指し、演説の中で、自身の幼少時代(彼はインドネシアでイスラム教の宗教学校に通っていた)の経験を生かしコーランを3度引用していた点です。日本語では世界日報がこの点を取り上げていました。


以下は、3日付けの世界日報の記事「米大統領、イスラム世界に向け政策演説」の内容一部:


「盛大な拍手に迎えられたオバマ大統領はまず、自身の青少年時代を振り返りながら、イスラム教との関係の深さを述べ、米国とイスラム世界は、イスラム教が教義原則として強調する『公正と正義』による関係性を築くべきだと強調、多大な拍手を受けた。その後、イスラム教の聖典コーランの言葉を引用しながら、米国とイスラム教との緊密な関係性に言及、『イスラム教は米国の一部』とまで断言した。『米国はイスラム世界と戦争することはない』と言明、『無辜の人1人を殺害することは全人類を殺害することと同様だ』とのイスラムの教えを引用、会場からは「アイ・ラブ・ユー」の掛け声が飛んだ。」【カイロ3日鈴木眞吉】

ちょっと長いですが、オバマ氏の英語の演説はアルジャジーラのネット新聞で読むことができます。

本筋からそれてしまいますが、オバマ米大統領の宗教に関しては、白熱した議論が大統領就任時から米国メディアや個人ブロガー達の間でかわされており、政治面と同時並行に今後さらに注目を集めてゆくと見られています。


今回のコーランを引用した演説で、オバマ氏はイスラム諸国からの支持を得るためなのか「当然イスラムはアメリカの一部です」と言いきりました。演説中に引用する「God」(神)が、はたしてどの宗教の神を意識した表現なのか。あいまいにされた「God」は、イスラム教、ユダヤ教、キリスト教の宗教間の対立緩和につながるか否かは微妙なところです。もしそれぞれの宗教の神観が特性を失えば、政治家としては中東の政治をしやすくなるにちがいありません。それを計算にいれてなのか、オバマ氏の長い演説の最後は、コーラン、タナフ、新約聖書とそれぞれから抜粋した一句を読み上げて閉じられていました。


祈り)イスラエル・パレスチナ問題は、政治と宗教の双方に深く根ざしています。政治を優先にして宗教が骨抜きにされたり、それとは逆に宗教を理由に戦争が正統化されてしまうことがありませんように。


写真)エジプトでオバマ大統領の演説を聞く様子


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2009年6月5日金曜日

エフライム・カツィール


去る5月30日(日)、イスラエルの第4代大統領エフライム・カツィール氏(Ephraim Katzir: 5.16.1916 - 5.30.2009)が93歳でお亡くなりになりました。カツィール氏はイスラエル建国前にパレスチナへ移民した、キエフ出身のロシア系ユダヤ人で、政治活動以前は世界的な生物物理学者でした。1985年の日本国際賞の受賞者でもあります。イスラエル大統領としては ヨム・キプール戦争を含む1973-78年に在職しました。


報道された翌日は、国内のテレビ・ニュースではカツィール氏の功績をたたえるドキュメンタリー番組が組まれていました。日本との関係でいえば、実兄のアーロン・カツィール氏が1972年5月30日にテルアビブ空港乱射事件*で犠牲になったことをあげることができます。カツィール氏は、日本人テロリストによって殺害された兄の痛みが癒えぬまま、ちょうど1年後の5月に大統領に就任しました。この時から37年後、運命のいたずらなのかエフライム・カツィール氏は、兄が殺された同日の5月30日に天に召されていきました。


*これは1972年5月30日にテルアビブ空港で起きた、日本赤軍メンバーによる無差別銃乱射事件です。この事件では、カツィール氏の実兄を含む25人が殺され、78人の負傷者を出しました。主犯の1人、岡本公三(当時25才)はイスラエルで終身刑を言い渡されました。その後1985年、イスラエル政府は、レバノンに本部を置くテロ組織(パレスチナ解放人民戦線総司令部)との捕虜交換で彼を釈放しました。現在、岡本公三はレバノンに政治亡命中です。


参考)ウィキペディア: Ephraim Katzir、Aharon Katzir、岡本公三

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