2009年1月17日土曜日

イスラエルの苦悶を代表したリブニ外相の訴え

イスラエルとハマスの戦闘はすでに3週間に及んでいます。

この両者の停戦に向けて、去る1月16日、イスラエルのリブニ外相は渡米し、ライス米国務長官と会談しました。会談の中で日米両者は、停戦準備の覚書に調印し、ここに「米国はガザ地区への武器密輸防止に努めることを保証する」という内容が約束されました。翌日、これを受けてイスラエル政府は一方的な停戦に踏み切る考えを示しています。


しかし、リブニ外相はこうした停戦準備への前向きな取り組みを前に、国連事務総長のパン・ギムン氏に次のようにのべ、イスラエル側への国際的理解を要求しました。(15日付) 戦争の泥沼化を避けたい、しかしハマスのテロ活動を野放しにはできないというイスラエルのジレンマと、そこをまだ世界は理解してくれていないという悲痛な叫びが、リブニ外相の訴えに込められています。

「我々イスラエル国民は過去8年間ロケット攻撃の恐怖に怯えて生活してきました。またロケット攻撃の抑制にも努めてきました。しかし、我々はもうこれ以上は耐えられないところまできています。ハマスは国際社会の要求を受け入れようとしないばかりか、これまでの停戦協定はハマス(の自爆テロやカッサムロケット)によってことあるごとに破られてきました。つい最近までガザ地区から20キロ範囲に及んでいたロケット攻撃は、現在50キロ範囲にまで及んでいます。我々は国際社会が懸念していることにも充分配慮しながら、国をあげて人道援助を続けています。しかし、更にこれからどうしたらいいのかというのが私達の直面している大きな課題です。この地域の戦略はどこに向かってゆくのでしょう。ハマスはイスラエルを始め今後のパレスチナ(民主的)国家の建設にとっても障害です。このハマスにガザ地区の住民を困窮に落し入れた責任があります。ガザ地区での戦闘はイスラエルとパレスチナの間の争いではなく、(実際的には)イスラム教穏健派と過激派の争いなのです。」[訳:sunny: "Ban to Livni: Gaza death toll 'unbearable'" Ynet ウェブニュース (01.15.09)]

祈り)停戦への準備は、ハマスの攻撃姿勢とは裏腹に、イスラエルで進められています。 イスラム教穏健派と過激派の争いがあまり表面化されないように、テロ組織との戦いも反ユダヤ主義的な報道によりぼんやりとしてきました。目に見えない力が働いています。これにどこまで世界のクリスチャンが気づいているのでしょうか。正しい判断力でイスラエルとパレスチナをとりなしていけますように。また「平和をつくる」ために犠牲を払った者たちに、神が報いて下さいますように。

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